公演レポート

2019ミュージカル『ファントム』大阪公演レポート

ミュージカル『ファントム』パンフレット写真
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2019年11月9日(土)から東京で開幕したミュージカル『ファントム』は、12月1日(日)に千秋楽を迎え、12月7日(土)から大阪公演がスタートしました。

今作は、フランスの小説家ガストン・ルルーのベストセラー小説「オペラ座の怪人」を原作としたミュージカル。脚本はアーサー・コピット、作曲はモーリー・イェストンのゴールデンコンビが担当し、怪人ファントムの人間像に焦点を当てたストーリーを美しい音楽と共に展開していきます。

2004年には宝塚宙組が日本で初演。それ以降、多くの人の心を掴んでいる『ファントム』を、今回2014年にもファントム役を務めた城田優さんが演出の担当します。そんな『ファントム』の大阪、梅田芸術劇場メインホール公演を観劇してきたので、公演内容のレポートを紹介しますね。

ちなみに、私が観劇したときのキャスト組み合わせは以下の通り。

  • ファントム(エリック):城田 優
  • クリスティーヌ:愛希れいか
  • シャンドン伯爵:木村達成
  • 少年エリック:大前優樹

2019ミュージカル『ファントム』あらすじ

ミュージカル『ファントム』パンフレット写真

舞台は19世紀後半のパリ。

オペラ座で歌うことを夢見るクリスティーヌは、楽譜を売りながら歌っている途中に、オペラ座の有力パトロンであるフィリップ・シャンドン伯爵に遭遇。

その美しい歌声に魅せられたシャンドン伯爵は、オペラ座でレッスンが受けられるようにと彼女へ支配人キャリエール宛の紹介状を渡す。

ところが、キャリエールはすでに解雇されており、新支配人のアラン・ショレと、その妻でプリマドンナであるカルロッタが劇場を仕切っていた。

キャリエールはショレに「オペラ座の地下にはファントム(=怪人)と呼ばれている幽霊がいる」と忠告するが、ショレはまったく取り合わない。

何も知らずにオペラ座へと足を運んだクリスティーヌは、そこで彼女の若さと可愛らしさを妬んだカルロッタから衣装係になるよう任命される。それでもクリスティーヌは、オペラ座の空間にいられることを喜び、仕事に勤しんでいた。

そして、ある日偶然クリスティーヌが歌う声を聴いたエリックは、醜い顔をした自分に唯一愛情を注いでくれていた母親を重ね、仮面をつけて彼女の前に現れ、歌のレッスンを行うようになる。

エリックとのレッスンのおかげで、みるみる歌声に磨きがかかるクリスティーヌは、ビストロでその美声を披露し、周囲の人々から賛辞を浴びた。そこで、カルロッタが『妖精の女王』のタイターニア役にクリスティーヌを推薦し、彼女のオペラ座デビューが決定。

シャンドン伯爵はクリスティーヌに愛の告白をする。そんな2人を見つめていたエリックは、絶望感に苛まれるなか、そっとその場を後にした。

そして迎えた舞台初日。クリスティーヌはカルロッタの罠にはまり、毒入りの飲み物を口にして喉を潰されてしまう。晴れの舞台で失敗してしまうクリスティーヌが崩れ落ちる姿を見て、エリックは自分の住処であるオペラ座の地下へと彼女を連れ去っていく―――。

2019ミュージカル『ファントム』大阪公演レポート

今回城田さんが演出する『ファントム』は、開演前から観客を楽しませる仕掛けが随所にあったところも印象的。チケットのもぎりや会場を案内するスタッフの制服は、ホテルマンのような仕様で、劇場に入った瞬間からその世界観に引きこまれていきます。

開演前にはアンサンブルキャストがロビーパフォーマンスで靴磨きを披露したり、客席でパンフレットの販売をしたりと、幕が開く前から楽しませてもらいました。

キャストの方とやり取りができる機会なんて、滅多にないため、これはファンにも嬉しい演出ですよね(ちなみにパンフレットは完売!)。また、開演前のマナーに関するアナウンスもおもしろく、ルドゥ警部いい味出してました♪

多面性のあるエリックを見事に体現した城田優さん

ファントム(エリック)役を務めた城田優さんは、2014年に引き続き、2度目のファントムを演じました。

音楽を愛し、純粋で少年のような一面をもちながらも、一方では理想とする世界を破壊しようとするものに対しては排他的で、恐ろしいほど残虐。

そんな多面性のあるファントムを見事に演じ切った城田さんが、演出まで手がけているというのだから「すごい」以外の一言しかありません。

華のある愛希れいかさんのクリスティーヌ

楽譜売りで歌手を目指すクリスティーヌ役は、元宝塚月組トップ娘役の愛希れいかさん。物語冒頭で楽譜売りで歌手を目指すクリスティーヌ役の愛希さんが登場すると、舞台はより華やかに。

楽しげに「♪パリのメロディ」を歌う姿からは明るい未来を思わせるだけに、悲劇的な結末がより一層際立っていましたね。

歌声が素晴らしいのはもちろん、エリックの母を演じていたときや、仮面を外したエリックを見たときなど演技力も高く、惹きつけられました。

シャンドン伯爵を爽やかに演じた木村達成さん

フィリップ・シャンドン伯爵を演じた木村さんは、爽やかな品のいい貴公子という印象が強かったです。

その抜群のスタイルの良さで燕尾服も見事に着こなし、紳士然としてクリスティーヌをエスコートする姿はとてもスマート(推し俳優が増えた瞬間でした…)。

愛希さんとの組み合わせは、こちらが観ていて微笑ましくなる初々しさが感じられましたね。

シングルキャストについて

パワフルな歌声で劇中インパクトを与えていたのが、オペラ座の新しいプリマドンナ役であるカルロッタ役のエリアンナさん。嫉妬心を剥き出しにした表情や、こぶしの利かせながらの熱唱など、清々しいほど嫌味なカルロッタを見事に演じていました。

また、カルロッタの夫で、オペラ座の新支配人であるアラン・ショレ役を演じたエハラマサヒロさんは、カルロッタとの軽快なやり取りで会場をクスリと笑わせてくれます(さすがお笑い芸人!)。

オペラ座の舞台進行係であるジャン・クロード役を務めた佐藤玲さんは、本来男役であるジャンを愛らしく、表情豊かに好演。

神尾佑さんが演じたルドゥ警部はファントム逮捕を目指している警部なのですが、パリ警察の部下たちを率いて、堂々と振舞う姿は頼もしく、深みのある渋い声が印象深かったです。

そして、オペラ座の前支配人でエリックの父であるゲラール・キャリエールは、岡田浩暉さんが演じました。2幕でエリックに自分が父だと告げ、涙を流しながら歌う姿には、ただただ胸が締め付けられるような切なさしかありません(私も号泣でした)。

『ファントム』の魅力を再確認

物語は悲劇的な最後を迎えますが、父親であるキャリエールと笑い合いながら抱き合うエリックや、クリスティーヌの腕のなかで息を引き取るエリックの姿を見ると、きっと彼の最期は決して悲しい結末ではなかったのかなと解釈すると、心が救われます。

客席をふんだんに使う演出や盆を回して観客に見せる演出をはじめ、美しいセット、華やかな衣装など、演出家としての城田さんのこだわりが節々に感じられた今回の『ファントム』。

大道具や小道具、舞台の奥行きなどをフルに活用した「魅せる演出」が際立っていて、観劇後はお腹いっぱいになりましたね。音楽もいいし。

2004年に日本で初演されて以降、多くの人々に愛され続けられている作品ですが、やっぱり何度観てもいいと思わせられる魅力が詰まった作品でした!

2020年にはDVDが発売されます!

ミュージカル『ファントム』DVD発売パンフレット写真

2020年3月にはBLACK&RED Versionの2種類のDVD販売も決定しています。

私はその日の内に会場で予約をしたので、会場予約限定のポストカードもゲット!DVDが届いたら両者の違いを探しながら、繰り返し観て楽しみたいと思います!

ちなみに、DVDの予約はネットからでも可能です。「もう一度観たい」という方は、ぜひチェックしておきましょう♪

梅田芸術劇場周辺のカフェ情報

カンゲキNAVIでは、梅田芸術劇場にあるカフェの紹介もしています。観劇前後に立ち寄るお店を探しているときは、ぜひ参考にしてみてくださいね。

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